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5月 30, 2010の投稿を表示しています

傍観者とヒーロー

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鳩山さんは自分の言葉通りに「五月で決着」をつけてしまった。自分自身が決着しただけで、問題は何も決着してないけどね。でもまあ、自分で賞味期限を決めてそれで自分で降りちゃうというのもまあ、責任あるリーダーとしては、ある程度は立派な行為。以前に「傍観者」ときめつけちゃったけど、こと自分に関してはちゃんと「当事者」だったんだ。すくなくとも「あなたとは違います」ということで、完全に自分を棚にあげちゃった方よりは、さっぱりとしていて良いですね。しかし本当に、日本の総理大臣って大変なんだな。4代もつづけて人気を全うできないなんて。

さてこちらは、5期もの長期「任期」を勤めあげた男、クリント・イーストウッド。映画ダーティー・ハリー」シリーズは、1971年の第一作から、1988年の第五作までのあしかけ20年近く、現役としてその任務を担ってきました。ついにブルーレイ全集も登場です。すごく欲しいな〜。感想書くので、誰かサンプルで下さい。

ダーティー・ハリーことハリー・キャラハン刑事は、それこそまさに、日本で言う清水次郎長や幡随院長兵衛(ばんずいいん ちょうべえ)だ。殺人課の刑事なのだから当たり前だけど、とにかく「当事者意識」が強い。どんな事件にもどっぷり首をつっこんで、なんでもかんでも自分で解決してしまう。その解決方法があまりにも自己流なので、それは解決というよりも自己決着とでも言うべきかもしれないが。「俺が居合わせたからにぁ、けんかはゆるさねぇ〜」という啖呵が似合う風来坊刑事。とっつきにくくてシャイなくせに、事件となると完全に頭に血が上って、誰よりも本気で事件を解決してしまう。

どんなに事件操作で忙しくたって、飛び降り自殺の現場に居合わせれば、クレーン車に飛び乗って体を張る。ランチ休憩中でも、銀行強盗と見れば、マグナム44をぶっぱなして弾倉をカラにする。「あっしにゃ、かかわりのないこってござんす」という「傍観者」ふうの顔をしていながら、いざとなれば事件の矢面に立って、第一級の「当事者」となる。これこそ、みんなが待っているヒーローだ。そういえば、ある意味「木枯らし紋次郎」や「寅次郎」にも似ているんだな。世間とは関わりを持たない渡世人風でいながら、実は世間のことを一番心配している。そう、神様っていう存在にちょっと似ている。

しかしまあ現実の世界では、ヒーローもなかなか大変だ。次期総理大臣に…

鳩山由紀夫さん

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清水次郎長と一国の首相をくらべるのもどうかと思いますが、鳩山由紀夫さんにも、もうすこし「当事者」意識を持っていただきたいものです。この間の普天間基地移設問題への対応を拝見していると、どうもその「傍観者」的な姿勢が気になります。

内閣総理大臣という仕事をいちど引き受けた以上は、すべての国事に対して一生懸命に働くのが当然です。なによりも、ご本人たちが選挙中に、そのようにおっしゃってませんでしたでしょうか。「この身を挺して働きます」とか、「日本の国政に全身全霊を傾けて」取り組むとか、おっしゃっていたような。

昔から「綸言汗のごとし」と言います。とても偉いひとの口から出た言葉は、どうしようもなく重いもので、決して取り消すことは出来ないものですよ、という教えです。普天間基地移転問題を、五月には責任持って決着すると、おっしゃていました。明日で五月は終わりです。

鳩山さんにしても、その前の三人にしても、日本の首相の言葉は軽い。前言撤回、朝令暮改はまだしも、最近はどちらかというと記憶喪失。なぜなんだろう。この無責任さは。どこからくるのか。この当事者意識のなさは。「俺が首相だ!」という意気込み、あるいは責任感といか、当事者意識というものが、みなぎってこない。これはどうして?

二代目だから?

国の政治にしても、会社にしても「Founder = 創設者」には、重たい思い入れがあるものだ。でも二代目にはそれが無い。かりに、国や会社が潰れてしまっても、先代ほどは責任も重くはない。命を掛けて守る理由もない。大変なことは引き受けたくない。

「傍観者」は気が楽だ。何かあってもそれは誰かほかの人の責任だし、自分では責任を取らない。鳩山さんに限ったことではなく、現代の社会におけるリーダーには「傍観者」タイプが多いようにも思える。複雑怪奇な経営システムを仕切り、重すぎるリスクを背負い、株主からの要求を受けながら、歯を食いしばって経営を続ける。「当事者」として、そんな面倒なことはやりたくない。それが、近年の経営者の本音なのかもしれない。

現代社会には、清水次郎長や幡随院長兵衛のような、「当事者」型のリーダーは出現にくいのだ。「当事者」意識に燃えるリーダーを生み出すシステムも無ければ、そのリーダーを守る、高い精神性を持った社会理念も無いのだから。「当事者」型のリーダーになっても、何の得もないのが現代なのだ…