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10月 24, 2010の投稿を表示しています

女性のパワーアップ

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米国の未来学者、アルビン・トフラー氏が、最初の著作「未来の衝撃」を発表してから今年で40年になる。

トフラー氏は「未来の衝撃」の中で、以下のような予言をしたが、いずれもすでに現実として起こった。
1:情報が世界中に瞬時に届けられるようになる(ツィッター)
2:同性婚カップルが養子を育てるようになる(先進国で実現)
3:大規模な事故を含む環境破壊が起きる(メキシコ湾の原油流出)
未来学者、アルビン・トフラー氏の面目躍如である。

氏が共同創設したシンクタンク「トフラー・アソシエイツ」は今月、今後40年の未来を予測する調査を実施し、以下のような結果をまとめたという*。同じく未来社会を鋭く予測した、ピーター・ドラッカー流に言えば「すでに起こった未来」というところか。その中で際だった予想がこれ。「女性のパワーアップ」だ。

今後3年間で行われる約80カ国での大統領選の結果、かつてない勢いで女性指導者が増え、女性のリーダーシップが世界中で高まるという。人口の約半分を占める女性の意志決定参加なしには、政権運営は成功しないというのが、その理由だ。

日本でも、音楽業界、出版界ともに、成功のキーワードは女性になりつつある。女性の人気を得ることができなければ、CDも雑誌も売れない。テレビ番組の視聴率も女性が主導権を持っている。男性は、競争社会の中で身を粉にして働くばかりで、意外に、政権選択や経済市場における意思決定には、参加できていないのだ。

男は夢みたいなことばっかり言っていて結局は草食系。実社会を動かすのは、女性のしっかりとした現実感覚だ。これを肉食系というのだろう。食文化を選ぶのも女性、ファッションをリードし、住居を選ぶのも女性、旅行先を決めるのも女性だ。男性は実社会で偉そうにしてはいるものの、政治や文化的世界でのリード権を、女性に握られつつあるのだ。

大学も、女性に選ばれるようでなければ生き残ることは難しい。東京工科大学・メディア学部は、「工科大学」というキーワードがネックとなり、男子学生の比率が高い。しかしこれからは、こうした女性が作る社会のトレンドをつかみ、トフラー・アソシエイツの予測を先取りするような、教育カリキュラムを作っていかなければならないと考えている。

* 10月25日版 SANKEI EXPRESS 記事「40年後 女性はパワフルに」を参考にいたしました。

いんなーとりっぷ

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「一人で行く商業施設はどこか?」という興味深い調査結果が出た。*  意外なことに、家電量販店をおさえ、都内最大の書店八重洲ブックセンターが第一位となった。その調査によれば、店内での滞在時間も長く、「3時間未満」が45%と「1時間未満」の54%に迫った。活字離れといわれる昨今、なんとなく嬉しい話だ。しかしこうして書店で時間を過ごすのは、やはり50歳代以上が最も多いということだ。

熟年の皆さんは、一人でこの大型書店での本選びをじっくりと楽しんでいるんですね。書籍と遊ぶ。まさに「いんなーとりっぷ **」です。

ところで私達は、なぜ本を読みあさることを楽しむのだろうか。それは私達人間が、文字による世界を持つ動物だからだよね。文字によって人間は、広大なる概念の宇宙に遊ぶことが出来るようになったんだ。八重洲ブックセンターという閉じられた空間にいても、私の心は旅の空。書棚から一冊引き出してページを開くたびに、私は違う何処かの、違う誰かと会いに行くことが出来る。

ネット社会が私達にもたらした世界。それは、あっという間に、八重洲ブックセンターを越えてしまったように見える。iTunesでは、どんな書籍にでも出会うことができるようになるだろう。おそらくアマゾンも、現在の配送流通網を広げるとともに、電子書籍にもビジネスを拡大することだろう。間もなくネット空間には、限りなくリアルタイムな巨大電子ストアが出現する。

しかしちょっと待って。確かに電子書籍の世界は広大で高速アクセスが可能。でも何か大事なことがすっとばされてはいないだろうか?ミュージック・ダウンロードや、ブックマークされたネットの世界は、要するに「いいとこどり」だ。過去に作品をものにした作家の苦労のプロセスを無視して、ツィッターやブログの情報をたよりに「おいしいところ」ばかりを渉猟して歩いていて、本の持つ本当の面白さがわかるのだろうか?

ツィッターやブログ、SNSサイトでは、現代に生きる同世代人との会話が可能だ。しかし、読書の本当の醍醐味とは、過去に生きた人々との対話なのだ。かつて真剣に人生と向き合った人々が残した言葉。それに出会うことこそ読書の神髄なのだ。人生に悩み、運命と闘った人々の赤裸々な記録に向き合い、彼らと一対一で話しを聞く楽しみこそが読書ではないだろうか。松尾芭蕉先生とだって勝海舟先生とも対話が出来る。吉田松陰先生の…