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3月 11, 2012の投稿を表示しています

映像の外にあるもの

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カメラの視線が静かだから映像の外にあるものが見える。
取材の気持ちが穏やかだから言葉の外にあるものが聞こえる。

素晴らしいドキュメンタリーだった。3月9日(日)放送の「あの日から1年 『南相馬 原発最前線の街で生きる』」(NHK総合)。この番組の語り口は実に謙虚で静か。むしろ寡黙。それでいて、見ているこちら側に、大きくて重たい何かを残してくれた。東日本大震災一周年。各局過熱気味の演出が多い中で、この番組の静かさは異色だった。

テレビ番組が、その中で伝えることができる情報の量は、意外に少ないものだという。番組中でナレーターがどれだけ語り、映像がどれだけつぎ込まれようとも、新聞や雑誌などの印刷物の情報量にはかなわない。立花隆氏によれば、NHKスペシャル一本分の情報量は、文芸春秋の一記事の情報量にもならないそうだ。(☆1)