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3月 17, 2013の投稿を表示しています

ラッキー・マン

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人気絶頂だったキャリアさなかに、若年性パーキンソン病という重い病気を発症してしまった、マイケル・J・フォックスによる自伝です。「ラッキー・マン」という、この本の楽観的タイトルには、読む者を深く考えさせる何かがある。

十代から出演していたテレビ番組で磨かれた、コミカルな演技が素晴らしい、マイケル・J・フォックス。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で大人気となった。そんな彼を襲った病魔。はじめは右手の指の痙攣だけだったものが次第に広がっていった。その症状を薬で抑えながら、かなり長い時間、俳優の仕事を続けることができたという。この本には、彼の幼少期における父親との思い出から、この病気と闘った2003年までの体験が綴られている。

スクリーンに登場する、さまざまなキャラクターに変身しなければならない俳優には、「ほんとうは自分は何者なのか」という不安がつきまとうものだという。彼の場合も、それはどんどん増していったらしい。ごくごく普通の幼少期を過ごし、決して裕福ではなかった修業時代を過ごした彼にとって、ハリウッドでの成功は、常にどこか「はかない」一瞬の輝きのように思えていたのだという。