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7月 17, 2016の投稿を表示しています

みんないなくなった

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うちの大学では、学生さんのための食堂や休憩コーナーに、こんな感じの可愛らしいイスが置かれている。でも「いまの学生さんは恵まれているな」という感想を持つのは大人ばかりで、当の学生さんたちと言えば、イスのデザインなんぞよりもおしゃべりや食事に夢中だ。
もちろん彼らも時には「うちの大学は環境がいい」とか言ってくれるけれども、正直のところ周囲の環境を楽しんだり眺めたりするよりも、ゲームやアニメ、そして時に人間関係など、夢中になることがたくさんあって当然。彼らの頭の中は、自分と友達との関係や遊びのことなどでいっぱいなのだろう。それが思春期というものだ。
キャンパスの花壇の花を眺めたり、食堂のイスの写真を撮ったりしている暇人は、高齢者の私くらいだ。そして特に今日はこのイスたちもひどく寂しそうだ。肝心の主役である学生さんたちは、ポケモンを探してみんなどこかへいなくなってしまった。

手仕事

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乾燥機から出てきた家族のシャツ。ボタンが2つ並んでとれてしまい、以前にとれたボタンと合わせて、3個足りなくなってしまった。こうなると、似たようなボタンを探してごまかすというわけにもいかない、という結論となった。

色はちょっと違うけど、シャツのデザインには合いそうなボタンを買ってきて、取り付けることになった。取り付け担当は、今日、家族の中で一番時間のある、僕ということに。(と言っても論文投稿の締切があるのですが、とりあえず家にいたので...)

実はボタン付け作業は、嫌いではない。指先に集中して行う細かい作業は、基本的に好きな方だ。とはいえ、袖口も入れて12個ものボタンを、一度に付け替えるのというのは、やったことない。もしかすると無謀な挑戦だろうか。

その作業の結果はというと、

とても楽しかった!

案の定、途中で疲れてくると、糸が絡まったり、針で指先をつついたりしたけれども、基本的には、針仕事というのはとてもいいものでした。何か贅沢な時間を過ごしたような気がする。

しかしまあ、針仕事なんて、こんなことでもない限り滅多にやらないなあ。今日直したシャツだって、もとの糸の穴を見るとあまりに整然としていて、これは機械で取り付けたもののようだ。でも昔は、家族の衣類を仕立てたり、修繕したり手作業をしたものだよね。

うん、ボタン付け、またやりたい。


Siriにお願い

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先日の集中豪雨のせいで、家族のアイフォンが水浸しになってしまった。カバンの底に入れたたまだったところに雨水が浸水したのだ。その日は、そのまま乾燥させるだけにして、翌日の朝から、救出作戦をはじめた。
液晶画面にまだらなシミが見えるのだが、幸いなことに電源は入った! この機を逃さぬよう、慎重に作業を進める。まずはiCloudの容量を増やして、WiFiからのバックアップをしつつ、一方でここ2ヶ月ほどの写真データを救出。一時間ほどの作業の結果、ほとんどのデータが無事だった。何と今はLINEのやり取りも復帰可能なのだ。
こういうことがあると、僕たちがいま、本当にものすごい世界に生きているということがわかる。一人一人が、住所録、メール、メモ、日記、写真、音楽、動画など、あらゆるデータを身にまとって暮らしている。しかもそのデータを端末から端末へ自由に移動。この技術はまさに人類の偉業である。ジョブスさんに改めて感謝の意を表したい。
ここからが笑える話。データ救出作業の途中でホームボタンの接触がちょっとおかしくなった。どうやら「押しっぱなし」状態、つまり「Siriさん」がONのままになってしまったようなのだ。そのために、家族で何か話したり物音がするたび「Siriさん」が「なになにを調べます」と言ったり、どこかに勝手に電話をかけたりする。
そのたびに大笑い。いや「Siriさん」には笑わされました。2001年宇宙の旅の「HALさん」を思い出すような、ちょっとSFぽい展開だった。
しかし待てよ。考えてみればだ。「Siriさん」に「Siri、バックアップをしておいてね」と頼めばよかったのか。いやまさかそれは無理? いやいや、それもそのうちに、当たり前にできるようになるのだろう。

どこ吹く風

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大学同窓会の打ち合わせで田町まで出かけてみると、今日はこれまでになく涼しい日であることに気づいた。蒸し風呂のようだった湿気もなく、街を歩いていて気持ちが良い。
ということで、ちょっとだけ銀座に立ち寄ることにした。東銀座の地下道では書道展をやっていた。三歳の女の子の手による「くも」という文字がのびのびと浮かんでいて、清々しい気持ちになった。地下道の天井に青空が広がるようなイメージが見えるようではないか。
銀座四丁目で地上に上がった。するとそこで展開していたのは、なんと二人の都知事選候補の鉢合わせという、ちょっとした修羅場だった。真っ黒な人だかりと喧騒に囲まれて、一気に暑苦しい現実にひき戻された。いつもは、自由で開放的な気分にさせてくれる歩行者天国が、街頭演説や人だかりで台無しだ。
なぜ僕たちは、こうした騒ぎにこうも興奮して巻き込まれなければならないのか。静かにじっくりと取り組むべきことが、ほかにたくさんあるのだろうにね。そのまま人混みを避けるように歩いて行くと、大好きな銀座長州屋さんの前に出た。
店先を見ると、どっしりとした花鉢が二つ置かれている。長州屋さんのウィンドウの大鎧と並んで、どこ吹く風、という顔で風に揺れていた。やっと普通の空気に戻った。