ジョンの生き写し
長くて大変なプロジェクトが一つ山場を超えました。描きかけだった水彩画をやっと完成させる時間ができました。水彩画に関してまだまだの私ですが、最近やっとあることに気づきました。「絵を描く」ということは、目の前に見えているものを描き写すだけではだめで、そのものの「本質」を写し取ることが大事なのではないだろうか。 これは、おそらく絵の世界だけでなく、小説、俳句、音楽などの表現芸術の何にでも当てはまることなのかもしれません。漫画やアニメも、物事の本質を「ごくごくシンプル」に描き起こすところに妙味があるのではないでしょうか。いまさらですけどね。 世の中には、ビートルズをコピーする「ビートルズ・トリビュート」バンドがたくさんあります。最近、その中でも飛び抜けてすごいグループを発見しました。「ファブ・フォー (Fab Four)」というバンドですが、彼らにはビートルズの「本質」を再現するというもの凄い意気込みを感じます。 よかったら、文末に載せたYoutube映像をご覧ください。傑作アルバム「サージェント・ペパーズ」のハイライトです。ライブでは再現不可能と言われたこのアルバムのサウンドを、四人だけのステージで再現しています。当時の四人がそのまま蘇ったようですね。特に後半の「A Day in the Life」には鳥肌が立つほどの迫真性!(文末のYoutube映像は、そのあたりから始まるようにしました..) このバンドの中心メンバーは、ロン・マクニール(Ron McNeil)という方です。担当はジョン・レノンなのですが、これが演奏中はまさに生き写し。見ているとジョンが生き返ったみたいで涙が出てくるほど。ご本人は、ジョン・レノンとは顔つきも違うし、体格もちょっと違う。ところがメイクを決めて歌い始めると、これがジョンの生き写しとなるのです。 ロン・マクニールさんのインタビューの入った素敵なドキュメンタリーもあります。ジョンの生い立ちから、ジョンの作品の本質まで、研究して研鑽をんだ末の「生き写し」であることがわかります。まさに「本質を掴む」努力の賜物なのでしょうか。 ジョンもジョージも生きている。そんな幻想を味あわせてくれるファブ・フォーのライブが見たいですね!また日本に来てくれないかなー。