カニをいただく
![Image](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjamLKcH_0rls6Iy1ocyW92HVRAN8iT8kpkxMAKBioGx262y71EGSEafGBzBoLeXoXZIHa2lOQ8vRJQkTXUORiYBcXz6E0C99o5HOF9r4h2VMo-c-BhjCAY0SBe_ySWckJx_BIsqk2fuXs/s320/crab.jpg)
フェイスブックの動物動画には気をつけよう。そう知っていながらも、ついつい再生しては思考停止になっています。今日もうっかり、ナマケモノの変な動画を見てしまい、さきほどまでお腹をかかえて笑い苦しんでいました。 寝転んだまま仰向けでエサを食べている、すべてを超越したその姿。エサはニンジンとタマネギの二種類あるんですが、お気に入りはニンジンだけのようです。間違ってタマネギを掴むと、面倒くさそうに皿に戻します。皿の方を見てちゃんと確かめればいいのにね。それさえしないのが、さすがはナマケモノ。 しかしまあ、こんなに無防備な状態でエサを食べていて、よくもまあ自然界で生き抜いているものですね。樹上生活のために外敵が少ないというのは分かるし、最終的にはするどい爪で闘うこともするのだろうけれども、こいつは、まったく徹底した平和主義、不戦主義のシンボルのような生き物ではないでしょうか。 僕たち人間がカニをいただくときの姿は、専用のハサミや搔き出し棒のような道具も使うしお金も払うし、ナマケモノよりはずっと文明的で洗練されています。でも森へ狩りに行くでもなく、海へ漁に繰り出すのでもなく、こうして皿の上のカニを一心不乱にいただいている僕は、少しだけナマケモノに似ているかもしれないと思うのです。 ナマケモノのように寝転んでまでご飯を食べたいとまではいいませんが、こうしてゆっくりとカニをいただける世の中があるというのは、本当に有り難いものです。それもこれも70年もの長い間、平和が続いた日本だからこそのこと。こうしていつまでもゆったりと過ごせる国であってほしいものです。