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Showing posts from October, 2017

消えた記憶

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古代文明といえば黄河文明、そしてインダス、エジプト、メソポタミアの四大文明だ。いまではアメリカ大陸にもメキシコやアンデスの付近にも、古代文明が生まれていたことがわかっている。しかしアメリカの古代文明には文字がなかったため、それがどんな文明だったのかよく分からないらしい。記憶が消えてしまった文明。 僕たちの日常では、こうしてブログを書いたりメモしたりと、記録をするのが当たり前。文字だけでなく写真も撮ってインスタグラムにあげたりもする。まさに「記録」の日々である。おかげで、自分の人生のどの時間に何があったのか、かなり正確に思い出すことができる。 これがもし、文字も写真もないという時代だったならば、どうなるのだろうか。どのようにして自分の過去を思い出したらいいのだろう。思い出せるには思い出せるけど、かなり曖昧なものにしかならなかっただろう。日本でも江戸時代以前の人々は、自分の人生についてもぼんやりした記憶しか持てなかったことだろう。 だがPCのデータを更新するたびに思う。デジタルデータなんかいつ消えてしまうか分からない。ちょっとネットが繋がらないだけで、全ての記憶が無くなったようで、不安な気持ちになる。それに、書物にしても写真にしても永遠ではない。 現代でも、大事なことはロゼッタストーンのように石に刻むべきかも。でないと、現代の文明だっていつかはどこかへ消えてしまう。いや待てよ、別に消えてもしまっても大丈夫かも?またいつか新たな文明が生まれるだけのことか... - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - スケッチ:西湖 韓国 光州市内にある蓮の池 です

月が浮かんだ歴史の街

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今日は中秋の名月なのですが、あいにく東京は雲が多くて少ししか見えませんでした。かわりに、およそひと月前に光州市で見た月を思い出しています。 日本の統治時代の朝鮮大学に作られた白亜の校舎。山の上の方にそびえていて、近代的なキャンパスエリアと対照的なクラシックな佇まい。その上空に白金のような満月が光っていたのが印象的でした。 学会発表で訪れたのですが、光州市は韓国の民主化運動の中心であった場所。光州ビエンナーレなどの国際的イベントが開かれる近代都市でもあります。歴史の証人でありながら未来に開かれた場所という印象を持ちました。

止まらない日々

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ちょっとした出張の出先ではいったホシノ珈琲店。ついつい、モンブランのケーキセットを注文してしまったということは、疲れもあったのかもしれません。 今年は、いつもより夏休みが少しだけ短くて、そのぶん慌ただしくものごとが進んでおります。大学の仕事はいちど始まると、なかなか止まれません。準備と授業との繰り返し。ブログもすっかりほったらかしで、気がつけば2ヶ月ちかくブランクが空きました。 止まらない日々。世の中いろいろと疾走中ですね。解散選挙、市場移転、東芝売却、英国航空会社破綻、それにアジア情勢。なんだろうか。ものごとがすべて慌ただしく進み、振り返る余裕もない。ここらで、一息いれて、ゆっくりと考える時間が欲しいところです。 ふー。 モンブラン、いただきます。