2015年11月30日月曜日

書き写す


文章を書き写す、ということを滅多にしなくなった。

映画「活きる」の原作者、余華(ユイ・ホア)は、少年期にはほとんど本を読んだことがない。当時の中国では外国の書物などが手に入りにくかった。やっとの思いで借りることができたデュマの「椿姫」。たくさんの人の手をわたってボロボロだった。読みたくて読みたくて、丸ごとノートに書き写した。たった一日しか借りることができなかったので、それを友達と交代で、ふらふらになりながら徹夜で書き写した。

勝海舟も「氷川清話」で同じような思い出話を語っている。どうしても手に入れたかったオランダ語の辞書。あまりに高価で金策が追いつかずにいる間に、他人が先に買ってしまった。それを頼み込んで、夜の間だけ借りて丸ごと書き写した。朝には返却し夜にまた借りる。それを繰り返しながら、ついに二冊分コピーを作ってしまった。一冊は売却して、その辞書の借賃にあてた。

今や、たとえコピー機でコピーしていても「遅いー」などとイラつくことがある僕たち。その後、中国を代表する作家となった余華氏。オランダ語を駆使して世界を相手にした勝海舟先生。彼らの方が、作品をずっと深く理解し、その滋養を身に浸透させていたのは間違いない。


2015年11月24日火曜日

カフェモカ イン北京



先日の北京出張のおり、ホテルのそばにあったマクドナルドに入ってみた。いわゆるハンバーガーを売るマクドナルドのコーナーと別に、コーヒーやマフィンなどを専門で扱う、マックカフェのエリアがあった。同じ店の中にふたつのカウンターが別々にあって、テーブルもそれとなく区別されていたようだ。

空港のカフェでは、普通のコーヒーを倍のお湯で薄めたものが出てきたりした。(実際目の前でお湯で薄めてましたよ...)だからここでカフェモカをたのんでも、ちょっと警戒していた。なかなか出てこなかったしね。どこかに先入観があってドキドキしてしまう。けれども、意外においしく飲めた。

今回は、このカフェモカの他にも、ドンキーハンバーグ(本当に驢馬の肉らしい)や、羊肉の火鍋など、美味しいものに出会うことだできた。いずれも地元の人の案内があったからこそ。

北京には北京のおいしいものがあり、日本には日本のおいしいものがある。当然なことなのだけれども、やはり情報のカベや習慣のカベというものがあって、お互いに慣れないものだ。日中間の隔たりを越えるには、やはりおいしい食べ物の相互理解あたりが、よろしいのではないかと、ちょっと思った。


2015年11月23日月曜日

縁結びのアレンジメント



秋の草花があしらわれたフラワーアレンジメント。先日訪れた「東京大神宮」のラウンジのテーブルに飾られていました。ここでこの草花をながめながらいただいた紅茶の美味しかったこと。外は小雨でしたが、「縁結びの神さま」として人気の大神宮の境内には、参詣客が絶えませんでした。

東京大神宮は、伊勢神宮の神様を東京まで招いた神社で、飯田橋にありながら森のような静けさにつつまれていました。伊勢神宮といえば、2013年には遷宮が行われたばかり。新しい御座所はいまもかぐわしい木の光に溢れているのでしょうか。