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2月 22, 2015の投稿を表示しています

007の仕事も変わりました

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「スカイフォール」を見るとスパイ仕事も隔世の感がありますね。この第23作でシリーズも50周年とか。Qが用意する武器類を見ても、指紋認証付きのワルサーPKK/S、サイバー戦争を戦う最新鋭のパソコン(☆1)、WiFiによる無線爆破装置など、007もITを駆使した闘いが出来なければ、現代のスパイ戦は闘えないようです。
ネット社会では「これからの世界ではコードを書けることが必須」と言われていていますが、まったくですね。次回作あたりでは囚われの身となったボンドは、脱出のためのコードを自ら書いているのかもしれない。これからスパイ活動はITによるインテリジェンスが最重要事項なのかも。私たち庶民の生活だってITを駆使しなければ世の流れにはついていけませんからね。
それに対して、悪者たちがやることの基本は変わっていませんね。2010年にパリで盗難にあった、モディリアニの「扇を持つ女」が、上海のアジトで競売にかけられていました。(☆2)ただし、そこで行われる殺人の舞台は、まるでプロジェクション・マッピングさながらにCGの光の洪水に彩られていました。

士道の本懐

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このところ泉秀樹先生の作品にぞっこんです。たまたま「てんとう虫(☆1)」の3月号に載っていた「明暦の大火の後(☆2)」というエッセーを読んで、さらに連作歴史小説「士道の本懐」を読みました。

歴史を知らないものは現代も知ることはできない。こういう言葉がありますが、なかなかこの現代に生きる私たちには「日常的に歴史から学ぶ」ことは難しいです。泉秀樹先生の本からは、知らず知らずに時代を超えて私たちが学ばなければならない「人生の真実」というものが、自然と目の前にあぶり出されてくる思いがします。

特に「士道の本懐」では、江戸中期からなんと戊辰戦争の頃までを通して、天皇、近衛家、大石家、そしてはるばる水戸班へ繋がる人間模様が、鮮烈に描かれている。いまも未だ泉岳寺には、赤穂の忠臣にささげる花や焼香が消える事はない。しかしそれが幕府と近衛家との駆け引きの中で、大石内蔵助が勝ち取った「武士の本懐」だったとは。まさに目を開かされる思いです。

しかしこの物語を通じて、感じるのは、だんだん時代を下るにつれて「男子が本懐を遂げる」ということが、難しくなってくるということ。

江戸中期に、水戸班から都への献上物である新鮭の荷を死守した茂衛門は、水戸光圀より手厚く供養され、末代までひとびとの記憶に英雄として記される。赤穂の四十七士も、近衛家よりその顕彰をたたえられ続ける。