ピラミッド社会

なぜ、軍隊のような組織には、何層にも重なるタテ構造の階層が必要なのでしょうか。巨大な集団を、ひとつの目的に向かって動かすためですよね。何千人もの大集団全体に、ある命令を伝達するには、大きな集団から小さな集団へと、段階を経て伝えなければならないのです。

ピラミッド社会の上意下達というもの。社長の意識は局長へ伝えられる。そして局長から部長へ。部長から課長へ。課長から係長へ。最後に係長から平社員へと、最下層まで伝わる。でも、これはあくまで平常時のことです。会社だって、倒産しそうな瀬戸際に、のんびりと意思伝達をやってるわけにはいかない。そういうときは、全社員集会なんかをやって一気に伝える。

ここで再び、故ピーター・F・ドラッカー先生の著書、「明日を支配するもの」を紹介します。この本の冒頭に、現代における組織体のマネジメントは間違っている、という論文があります。その章にいわく、

組織体のあるべき条件とは、以下の5項目にまとめられる。

1: 組織は透明でなければならない。
2: 最終的な決定権を持つものがいなければならない。
3: 権限には責任がともなわなければならない。
4: 誰にとっても,上司はひとりでなければならない。
5: 階層は少なくしなければならない。

ドラッカー先生は続ける。

軍隊も企業も、現代社会における組織は、組織体として、あるべき条件を満たしていない。特に、5番目の「出来るだけ階層を少なく」という条件は、なかなか満たされない。情報理論から言えば、情報伝達の階層が多くなればなるほど、情報にはノイズがより多く含まれるようになる。つまり、意思伝達が不正確となる。だから、組織の階層は少ない方がよい。なのに、そうはならない。

実は、組織体の階層が簡素化されないのは、よっぽどの理由があるんです。
次回は、その理由について書いてみたいと思います。

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