消えた記憶
古代文明といえば黄河文明、そしてインダス、エジプト、メソポタミアの四大文明だ。いまではアメリカ大陸にもメキシコやアンデスの付近にも、古代文明が生まれていたことがわかっている。しかしアメリカの古代文明には文字がなかったため、それがどんな文明だったのかよく分からないらしい。記憶が消えてしまった文明。
僕たちの日常では、こうしてブログを書いたりメモしたりと、記録をするのが当たり前。文字だけでなく写真も撮ってインスタグラムにあげたりもする。まさに「記録」の日々である。おかげで、自分の人生のどの時間に何があったのか、かなり正確に思い出すことができる。
これがもし、文字も写真もないという時代だったならば、どうなるのだろうか。どのようにして自分の過去を思い出したらいいのだろう。思い出せるには思い出せるけど、かなり曖昧なものにしかならなかっただろう。日本でも江戸時代以前の人々は、自分の人生についてもぼんやりした記憶しか持てなかったことだろう。
だがPCのデータを更新するたびに思う。デジタルデータなんかいつ消えてしまうか分からない。ちょっとネットが繋がらないだけで、全ての記憶が無くなったようで、不安な気持ちになる。それに、書物にしても写真にしても永遠ではない。
現代でも、大事なことはロゼッタストーンのように石に刻むべきかも。でないと、現代の文明だっていつかはどこかへ消えてしまう。いや待てよ、別に消えてもしまっても大丈夫かも?またいつか新たな文明が生まれるだけのことか...
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スケッチ:西湖
韓国 光州市内にある蓮の池 です