受けて立ちましょう



異国の人工知能コンピュータと人間の天才棋士、イ・セドルさんとのたたかいが、4勝1敗で終わって、今回はコンピュータの勝ちと決まった。ネット空間がなんともダウナーな空気につつまれているような気がするのは、わたしだけ? 無理な願いかもしれないが、できれば人間が負けるのは、もう10年くらい後にして欲しかった。

 今回のディープラーニングという、AIの新手法による勉強方法が素晴らしかったのらしい。しかし、こう簡単に人間界が負けるとなると、負け惜しみも言いたくなる。将棋や囲碁というゲームは、「もともと機械の方が得意とするもの。それを人間は勝ち負けではなく、音楽のような芸術として楽しみ、かつ展開を味わっているのだよー、ははは」みたいに。

 機械と人間の戦いなら、そもそも勝敗が見えているものだってある。例えば「クレーン車と人間の綱引き」とか、「最速バッティングマシンと野球選手の対戦」とか。やりようによっては、勝ち負けを競うこと自体が馬鹿らしい。

 逆に言えば、ぜったいにこっちが勝ちそうな種目だってある。隣の家の猫とそこらの野良猫を区別する十番勝負とか。とんこつラーメンと味噌ラーメンを瞬時に嗅ぎ分けるとか。今日僕が描いたゆるいイラストは、ビオラなのかパンジーなのかとか。( 自信ないけどビオラです... )こういう勝負ならば、僕でも、グーグルからの挑戦状を受けて立とうではないか。


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