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3月 20, 2016の投稿を表示しています

勝ったり負けたり

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あっさりと人間を負かしてしまったAlphaGOだが、そう言えば彼にはすごい先輩がいたのだった。2001年にデビッド・ボーマン船長やフランク・プール博士ら、5人の人間クルーとともにディスカバリー号で土星へ向かったHAL9000(☆1)である。彼は「発見的プログラミング」によって神経ネットワークを自己増殖させるという先進的AIだった。

HALにはミッションへの情熱があった。しかし一方で彼の心は繊細で壊れやすかった。そのために途中で神経症にかかってしまい、任務遂行能力を疑われるようになる。他のコンピュータとの交代をほのめかされたHALは、逆上してクルーの大半を殺してしまった。

HALの実力なら、チェッカーやチェスなどのゲームでの全勝は当然だった。しかしそれではクルーの士気にさわるので、五割しか勝たないようにプログラムされていた。こんな気遣いまでさせられていたのも、病気になる一因だったのかもしれない。

「柳田格之進」という落語がある。武士と町人の二人が、身分の差を超えて碁盤を囲み、相親しむ話だ。志ん朝師匠はこの話のマクラで、「囲碁というものは、ちょうど同じくらいの実力の二人でやるのが一番ですね」と語る。そうでないと第一危険だ。片方の相手が刀を持っている。

カジノのスロットマシンなども、ちょうどよく、だいたい五分五分の勝ち負けになるように出来ているとの話を聞いたことがある。もしも、どちらかが一方的に勝ちっ放しなら、そもそも誰もやらない。世の中、勝ったり負けたりだ。

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☆1:Heuristically programed Algorithmic  Computer

通じ合ってるはず

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もうすぐ大学は新学期。今日は、北京から留学生が6人来日。羽田から八王子のアパートまで、リムジンバスの道中を共にした。みんなアパマンとかレオパレスとかを通じて、中国から入居申し込みをして来た。初めて日本に来て、すぐに鍵を受け取れるというのはすごい。お互いの信用を確かめられる世の中になったのだ。知らず知らず、グローバルに風通しの良い世界になっている。
昨年、北京へ行ってみてよくわかった。今の中国の若者たちは、日本の良さを沢山知ってくれている。アニメやゲームはもちろんだが、美味しくヘルシーな日本食や観光地、歴史的な場所の名前など、本当によく調べて知っている。日本の若者と中国の若者は、言葉を超えてどこかで十分に通じ合っているはずだ。
今や、日本は家電や自動車などで、世界をリードする立場にはなくなりつつある。崩壊する社会保障、失速する産業経済、環境汚染などたくさんの難題。
でも、まだまだこれからだ。今回もきっと若い世代が、新しい時代を切り拓いてくれるだろう。明治維新のときと同じように。さてそうなると問題は、むしろ僕たち親父世代が若い世代をどのようにサポートできるかだ。山内容堂、島津斉彬、幕末の賢候のようになれるかなー。