AIに恐怖心はあるか



「棋士とAI」という本を読んでみた。さすが敬愛するF先生が、フェイスブックで紹介されていた本だけあって、とても面白かったです。

イ・セドルとの闘いで有名になった「アルファ碁」など、囲碁AIソフトを通して、人間とAIの違いや、囲碁の世界の魅力についてわかり易く語られている。囲碁音痴の私でも、その奥深さの一端がわかったような気がする。

人間とAI。

その違いはいろいろあるが、大きな違いは「恐怖心」があるかどうか。人間の棋士の心には、「もしかして負けるのではないか」とか「ここまでの手順が無駄になるのでは」などという「心配」や「恐れ」がどうしても生まれる。こうした心理は、棋士の「次の一手」に大きな影響を及ぼす。

その点でAI側には、こうした心理がない。全ての判断は試合の各局面ごとの単純な確率計算に過ぎない。人間ならばこだわるはずの「駆け引き」や「因果関係」もない。先が見えない時に人間が頼る「大局観」や「希望的観測」もない。こうした心理的プロセスがないから、迷いも生まれない。

そういえば、スター・ウォーズのようなSF映画で、C3POなどのドロイドは良く確率論を持ちだしますよね。「この作戦が成功する確率は、0.000003です」とか、「我々の生存率は、1/64000です」とか言ってます。彼らが拠り所にするのはやはり確率だけなのか。

映画では、そこにハン・ソロのような「感覚人間」が出てくるから面白くなる。「確率とかウダウダ言うな」という感じで、ドロイドをどついて暴走するのがいい。このあたりがSF映画の醍醐味だし、いまのところ映画の世界では、人間の方ががAIより元気がいい。


今日の絵は、緑に囲まれたマレーシアのホテルのプール。確率論などとは無縁の楽天でした。


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