前にも来たことがある

 


一昨年の秋にある学会で訪れた台南の商店街です。水彩と色鉛筆で描いてみました。こうして見ていると「ここに、もう一度行きたい」という気持ちが湧いてきます。そして、いつか必ず行ってしまうと思います。

きままな旅が好きな私ですが、旅の歩き方に変な癖があります。二回以上訪れた街で、前に行ったことのある場所に行ってしまう。せっかくの二回目なんだから、新しい場所を開拓して、見聞を広めればいいものを、わざわざ行ったことのある場所に行く。なんなら、ホテルもわざわざ同じところに泊まったりします。

京都もプライベートや仕事でずいぶん行きましたが、ひらがなのお稽古のように同じ場所をなぞることがあります。どこからスタートしても、結局は木屋町通りにたどり着き、一条から五条まで歩いてしまう。せっかくロンドンに行っても、もったいないことに同じところばかり行ってしまいます。「そこが以前と変わらずにいまもそこなのか」点検しているみたいです。ときどき「自分は何をやってるんだろう」と思います。

「デジャヴ」という経験ありますよね。あの感覚が好きなのかもしれません。

老境に近づいてきて想うのですが、もしかすると私は、人生でも同じことをしているのかもしれない。そこそこ長い時間生きてくると「人生のどこかで見た景色」に出会うことがちょくちょくあるのです。「これって前にやったよね 」という感覚です。

そんなことをぼんやり考えていたある日、高水裕一先生の「時間は逆戻りするのか」という本を読みました。基本的には宇宙物理学の本なので、わからないところも多かったのですが、「ほんとその通りだよー!」と思う箇所もたくさんありました。特に気に入ったのはこの話です。最新の物理学の理論によると、私たちが生きているこの宇宙は、既にこれまで「49回」も繰り返されてきた可能性があるというのです。

ほらね。やっぱり、また同じところに来てたんです。

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