ちっちゃくまとまるなよ

桜、咲きました

今月のナショナル・ジオグラフィックの記事を読んで、ちょっと気宇壮大な心持ちになりました。

アンデスの山が連なる高地に作られたアルマ望遠鏡の記事です。砂漠のような土地に巨大なパラボラ型アンテナが66基も並んでいる。たくさんの眼で同じエリアを見つめ、お互いの画像を重ね合わせることで宇宙の深淵をクリアな映像に描き出すそうです。20年もの月日と、1300億以上の費用を投入した国際プロジェクトなのです。


雨が少なくて物凄く乾燥しているアカタマ砂漠。5000Mもの高地なので空気も薄く澄んでいる。可視光線よりも少しだけ波長の長い電波を受け取るためには、地球上で最も適した場所なのですって。

しかしそこには、チリ軍が昔設置した地雷も埋まっていたし、先に予定されていたパイプラインのルート変更の交渉も必用だった。そもそもまわりには町も何もない人間の生活には過酷な環境。こんな、地球の果てのような場所で、困難と闘いながら、破天荒な目的に向かって進むプロジェクトもあるんだ。

いたく感心した次第です。

これと比べると僕が抱いている「職業観」などというものは、小さな島国のガラパゴス的価値観なのではないかしら。学生さん達を前にして就職活動の心得などを説くことが多いのですが、どうも「人生はこんなもんです」的な夢の無い話になりがち。話のアタマから、もうゴールが見えている。「年金はしっかりもらえるように」なんてね。

日常に埋没して考え方もせせこましくなってくる。反省反省。学生に教える立場の人間が、ワンパターンで小さな了見ではいかんです。現時点の日本を想定して、いまの社会構造や技術レベルを前提に考えるのではなく、あくまで夢は大きく、視野は宇宙まで広く、可能性は無限。そんな風に考えたいものです。

今日から新年度になります。
社会にとびだす若者たちを祝福するように、都内では一気に桜が咲き始めました。
青空に伸びた桜の枝が「ちっちゃくまとまるなよ」と言っているような気がします。


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