放り込んじまえ


抹茶をすすり なるほどなるほど

何かと無反応で礼儀作法も知らない若者たちに業を煮やし、短気な人が「若者はみんな〇〇へ放り込んじまえ(どこそこで修行させろという意味ですね)」とか叫んだりしたことがあった。それはそれでとてもヒンシュクものだったけど、私としてはその気持ちもワカらないでもない。

立川談春師匠のエッセー「赤めだか」には、立川流の理不尽で厳しい修行の日々が赤裸々に描かれている。立川談志師匠は談春を含めた三人の弟子を、本当に築地市場に放り込んでしまった。黙って一年間働けというのだ。しかし談春師匠はしみじみと振り返る。このときの修行がのちにどれだけ芸の肥やしとなり人間修養になったか。さもなければ破門だったかも知れない。

今日のバラエティ番組。珍しいことに私が大好きな柄本明さんが出ていた。息子で役者の佑さんや時生さんのことを語っていた。昔、反抗期で手をつけられなかった佑さんが、ドラマの現場を経験して戻ってきた。そうしたら、すっかり変わってとても良い子になっていたというのだ。

なるほどなるほど。
やはり放り込んでみるのもいいか。


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