ティムさんのおかげで

古い新聞を整理していたら、小さめの切り抜きページがぽろりと落ちた。日本国際賞を受賞した、ティム・バーナーズ・リーに関する日経新聞記事だ。たしか「ひと」の欄だったと思う。このころの僕の新聞切り抜きは、乱暴で、日付も何も書き込んでいないので、正確には分からないけれど、ティムさんの日本国際賞の年だから、2002年のものということは確かだ。

左のウィキペディア・コモンズの写真もだけど、この新聞の写真の、ティムさんは、なかなかハンサムで知的だ。まさに”スマート”な好青年っていう感じ。[ ティム・バーナーズ・リー公式サイト ]

「特許を申請していたら、こうは広がらなかった」と彼自身が言うように、ロバート・カイリューとともに開発した、World Wide Web(WWW)のハイパーテキストシステムも、URL、HTTP、HTML の最初の設計も、すべて無料公開してしまったのだ。この大英断のおかげで、私たちは、ネットで映画チケットの予約をし、天気予報をチェック、友達の日記を毎日読んだり出来るのだ。すべてティムさんのおかげというわけだ。

WWWの構想は、彼が1990年に、欧州合同原子核研究所( CERN - あのスポーツスタジアムみたいにでっかい原子核加速装置があるところだ!)に在籍中に、研究者仲間の情報を共有するために考えついたもの。予算もつかず、最初は誰も理解してくなかったとは、今では信じがたい話だ。僕たちはいま、ティムの構想のとおり、たくさんの情報を共有できる社会を手にした。

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