磁器口 Get link Facebook Twitter Pinterest Email Other Apps - Monday, October 10, 2016 かねがね古い中国に出会いたいと思っていた。 CYBERWORLDS2016の開催地、重慶の近郊に「磁器口」という古代からの陶磁器の生産地跡があって、石造りの家々が斜面を覆うように並んでいる。ウプサラ大学の林先生と空き時間にぶらぶらと訪れてみた。坂をのぼったりおりたりするたびに、景観がさまざまに変化する。やっと中国の情緒というものに触れられたような気がする。 Get link Facebook Twitter Pinterest Email Other Apps
本物らしいということ - Sunday, July 07, 2013 この絵は、先日の大阪出張のおりにいただいたオリーブの盛り合わせ。これが本物に見えるかどうかは、ひじょうに怪しい。所詮「絵」なので、本物とは違う。しかし、「本物」と「絵」の間には不思議な関係性がある。つまりは、それを見る私たちという存在の問題。そこにリアリティを見いだせるかどうか。 嵐の大野君。今年の日テレ24時間テレビの中で、スペシャルドラマに出演する予定とか。いまから本当に楽しみである。大野君ほどの演技の達者なタレントは珍しいと思う。「魔王」「鍵のかかった部屋」から「怪物くん」まで、幅広い演技力で魅了してくれる。大野君のすごいところは、それがどんなドラマであっても、そのドラマの世界観に合わせたリアリティを出現させてしまうこと。 つづきを読む >>
レイチェル・リンド - Thursday, September 03, 2015 宝石のようなカップ / 小伝馬町のカフェ華月で レイチェル・リンドというおばさんのことを覚えていますか? 「赤毛のアン」に登場する、わりと重要なキャラクターですよね。アンが住むグリーンゲーブルスから丘を下っていったあたりに住んでいました。だから、アンの養父母である、マリラやマシューが街へ向かう時には、どうしてもこのレイチェル・リンドさんの家の前を通ることになります。 家事全般を完ぺきにこなす主婦であり、人の行動倫理を極める教育者でもある。こういう人だから、マリラのアンに対する教育方針にもなにかと口を出す。悪い人ではないんだけど、真面目過ぎてちょっと困った人です。 彼女は、自分の家の周囲で何か変わったことがあると、それが何なのかが理解できるまで、徹底的に調べないと気がすみません。マシューがちょっと正装して通っただけで落ち着かなくなってしまう。 「ああ、これで私の一日は台無しだわ」 いったい何があったのだろうと、行き先をあれこれ詮索しないではいられません。家事も、なにも手につかなくなってしまう。 カナダの田舎アボンリーに住むレイチェル・リンドですが、SNSに時間を費やす僕たちによく似てませんか。 誰がいま何をやっているのか、どこへ行っているのか、何をつぶやいているのか。仕事をしているのか、休暇をとっているのか、誰と食事しているのか、タイムラインをチェックせずにはいられない。 まわりが何をやっているのかいつも気になる。 でもそのくせまわりと同じ事はやりたくない。 みんなそういうものですよね僕たち人間って。 つづきを読む >>
ヤノマミ族のこと - Saturday, May 15, 2010 あの話題騒然のNHKスペシャル「ヤノマミ」についての特別講義がありました。撮影現場での壮絶な体験談などもお聞きできて、本当に幸せな時間でした。 ____________________ 「ヤノマミ」の子供たち。「ヤノマミ」とは、彼らのことばで「人間」のこと。彼らを150日間取材したNHKのカメラマンたちは、彼らから「ナプ」とよばれたそうです。「ナプ」とは「人間以下のもの」ということだそうです。面白いですね。 「ヤノマミ」の人たちの価値観から言うと、森の精霊との生活を忘れてしまい、不気味な一つ目のビデオカメラをぶらさげ、干涸らびたオートミールなんぞ、もぞもぞ食べている、そんな人間というのは、レベルが低いといういうこと。 NHKスペシャル「ヤノマミ ~ 奥アマゾン 原初の森に生きる ~」 は、NHK取材班が、10年越しの交渉を経て、ついに現地人との共同生活をゆるされて、決死の撮影を行ったものだ。この番組冒頭での映像も衝撃的。実は目の前で撮影をしている、NHKのカメラマン、菅井禎亮さんのことを「殺そうか〜」と言っているのだ。 ( Photo : Etnia Yanomami del Estado Amazonas, Venezuela en el alto orinoco. ) 水木しげるさんも、太平洋戦争中にラバウル(パプアニューギニア)で出会った現地人の、神聖なる生活ぶりについて書いています。以下は「 水木サンの迷言366日(幻冬舎) 」2月1日の項より。 「私は、軍隊でも特にいじめられたり、罰を受けてたりしていたので、そういう社会の仕組みに反発を感じていた。ところが、"土人"たちは、ゆったりと楽しそうに暮らしている。 それを見た軍曹などは『馬鹿だから、ああいうふうにしているんだ』と言う。 しかし、賢いはずの日本人は、意味のない戦争という馬鹿馬鹿しい生活環境の中で一生懸命になっている。どう考えても、彼らの方がずっと幸せで、考え方もよい。」 水木先生のこういう考え方に、私も強く共感するのであった。 つづきを読む >>