ラブジョイ彗星


重慶で見たこの三輪自動車は、交通渋滞が常態化した都市に適応したデザインだと思った。一人乗りかと思ったら、後部座席にも二人乗れるようだ。

地球を乗り物にみたてて「宇宙船地球号」と呼んだのは、未来科学者のバックミンスター・フラーだった。この乗り物には現在70億人もの人間が乗っている。

昨年の一月に太陽に接近した、ラブジョイ彗星。パリの天文台が観測した結果、1秒間にワイン500本ほどのアルコールを宇宙に放出していることがわかった。ラブジョイ彗星は、アルコールだけでなく、糖類の一種をふくむ21種類の有機分子も放出していた。

地球上の生命は、彗星に乗って地球にやってきたという説がある。生命の材料となる有機分子は、宇宙から彗星が運んできたというのだ。この説が正しいとすると、われわれ人類は、もとはひとつの小さな乗り物の、乗客仲間だったということになるのだが。


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