58年エンドマーク

あ、テレビが映らない
今日は7月10日の日曜日です。二週間後、7月24日の日曜日には、テレビのアナログ放送が終了します。その日がどんな日になるのか、まだ分かりませんが、NHKにとっても民放各社にとっても特別な日になることはまちがいありませんね。

とにかく1953年2月1日にはじまった、アナログ放送が、58年の時を経て幕を閉じるんですから。58年のジ・エンド。フジテレビは、中居正弘とナインティナインによる、27時間番組をかまえて祝賀ムードを盛り上げると聞いてます。(☆1)

でも、だいじょうぶかな〜。この番組を見ている途中で、アナログ放送波が止まるわけですが、アナログ放送そのものを見ている人にとっては、途中ですべてが消えてしまうんですよね。残るのは吹き荒れる砂嵐。直前に大きくエンドマークの「終」を出してほしいな。主役を降り、ついに引退するアナログ放送への思いを込めて。

ご存知ですか?いまも「街頭テレビ」が現役活躍中という話。

先月大阪に出張したおりに、地元の新聞記事で知ったのです。(☆2)大阪市西成区の「あいりん地区(釜ヶ崎)」の中心部に「萩之茶屋南公園(通称三角公園)」という公園がある。ここには、高さ2.1メートルの鉄製支柱の上に、観音開きの鉄箱にはいった「街頭テレビ」があるんですって。設置されたのは、東京五輪直前の1964年9月のこと。「労働者の娯楽と民心の安定」のために設置されたと言い伝えられているそうです。

この「街頭テレビ」は、過去に5回リニューアルされおり、月500円程度の電気代も、NHK受信料もなぜか、ずっと大阪府警が負担しているという。今では、その経緯を詳しく知る人はいないというが、おそらくは地元の労働者の娯楽のために、大阪府警が「ひとはだ脱いだ」ものだろう。

大阪府警の粋な計らいだ。当時の労働者の多くは、簡易宿泊所での寝泊まりや路上生活を強いられていた。かつて大阪府警西成署には「遠山金四郎」のような名奉行の署長さんがいたのだろう。

いまでは生活保護を受給するようになり、テレビのない生活からは脱したが、今も人とのふれあいを求めて集まって来る。プロ野球阪神戦の中継のときには、いまでも50人近くが集まって観戦しているそうだ。

7月24日には、このテレビも砂嵐しか映さなくなる。現在のところ、この「街頭テレビ」を残す方策は見つかっていない。大阪府警が、公費でチューナーを買うわけにはいかないからだ。ここはひとつ、NHKさんが寄付してはいかがでしょうかね。58年間の日頃のご愛顧にこたえてね。

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☆1「FNS27時間テレビ2011・笑顔になれなきゃテレビじゃない / めちゃ2 デジってる」
☆2:毎日新聞朝刊・2011年6月5日(日)14版 社会面


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