オージーな生き方


日本では初夏の到来。しかし南半球では秋まっさかりのはず。ある時期に仕事でシドニーに居た時、私は灼熱の太陽の下でのクリスマスというものが不思議でしかたなかった。5月には秋を迎えてそれからどんどん冬に向かうというのも、不慣れな自分にはとても違和感があった。

またオーストラリア人の「オージー」なメンタリティーにも驚かされた。日本人の精神構造とはちょっと違う、ぼやーっとしていい加減でありながら、大自然に対応するような図太さ、タフさを感じた。

仕事としてのテレビ番組制作に違いはない。オーストラリアであっても、番組づくりというものはストレスが多い。撮影スケジュールが迫ってくると、スタジオではただならぬ緊張感に覆われ、スタッフの人間関係も、プレッシャーの中でだんだんとギスギスした状態になってくる。

ところが、そこで「オージー」な精神がすべてを変える神秘の時間がやってくる。
それは、仕事の終わる夕方の5時。(☆1)

5時になるとどうなるか。とりあえず「ビールの栓をひねる」のだ。(オーストラリアの瓶ビールの栓は、指でまわして開けられます!)そして、ビールが開いた瞬間からすべてが相転移する。ついさっきまで、難しい顔をしていた会計担当も、プロデューサも、アートディレクターも「オーケー、オーケー、あとはなんとかなるから(should be all right)飲みましょうというムードになるのだ。

これは本当にいいことだ。これが日本ならばだよ... 仕事をみんなで22時まで残業して。そしてさらに上司とともに飲みにいって。飲みながらもなおかつなぜ仕事が進まないか議論したりする。まじめで粘っこい。日本人における仕事と飲み会の関係。

その点、オージーな奴らの夜は愉快で軽い。とりあえず昼間の仕事のストレスは忘れて、ついでにお互いの昼間のポジションも忘れる。仕事というのは、給料をもらうための仮の立場と思っている彼らには、オフには上下関係はないのだから。お互いに、ひとりの人間となって、お互いを尊重して人生を楽しむ。

オージーな奴らにとって、夜は浜辺の潮騒を聞きながら、南十字星の下で、すべて楽しい人生を送る自由人となる時間。日本人もいつか、こんなオージーな生き方を獲得する時がくるのだろうかー。(=゚ω゚)ノ

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☆1:さすがに制作の準備段階(プリ・プロダクション)が終わって、撮影期間(プロダクション)がはじまると、5時に終わるというわけにはいかず、朝8時〜夜10時のような勤務も出てきます。この期間はさすがにオージーでも、必死で働きますね。


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