ネガポジ変換




太平洋戦争の戦記を読んでいると、所属していた部隊によって運命が大きく変わったという話に出会うことがある。ほぼ同じ苦しい戦況においても、ほんの少しの運命の分かれ道によって生還できた話とそうでない話がある。

今日、映画「アポロ13」を改めて観て、危機的状況下でのリーダーの存在について考えさせられた。月へのミッションの途上で、司令船が制御不能となる最悪の事故が起こった。この事故を乗り越えて奇跡の生還をなしとげた、ジム・ラヴェル船長は天性の前向きな人だった。

彼の役を演じたトム・ハンクスそのままに、不屈の精神と、溢れるほどポジティブな精神の持ち主であるということがわかる。彼の口からネガティブな言葉はひとつも出てこない。危機的状況が深まるほど、彼のユーモアが光る。

このミッションで飛行管制主任だった、ジーン・クランツ(☆1)も実に前向きだ。部下思いの信念の人で、決して後ろ向きの発言はしない。どんな過酷な状況でも部下に「やれる」というポジティブなイメージを与えることができる。

「NASAが迎えた最大の危機だ」
「いや、お言葉を返すようだが、NASAの栄光の時だ」

部下の悲観的な言葉を聞いて、このように諌めた。
見事なネガポジ変換である。

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☆1:エド・ハリスが本人そのままに熱演してくれてます。これぞリーダーの鑑という演技です。
ジーン・クランツの10か条というものも見つけましたので転載させていただきます。
これは、あらゆる現場の危機管理に役立ちますね。

1. Be Proactive (先を見越して動け) 
2. Take Responsibility (自ら責任をもて) 
3. Play Flat-out (全力でやれ) 
4. Ask Questions  (質問せよ) 
5. Test and Validate All Assumption (すべてテストし確認せよ) 
6. Write it Down (すべて書きだせ) 
7. Don’t hide mistakes (ミスを隠すな) 
8. Know your system thoroughly (システム全体を掌握せよ) 
9. Think ahead (前向きに考えろ) 
10. Respect your Teammates (仲間を尊敬せよ)




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