人工的幸福感


人間誰しも、ひとりでに幸福感を感じることはできず、
ほっておくと自然と心が落ち込んでしまうものらしい。

そのせいだろう。昔から「幸福論」にはいろいろなものがあって、どの時代にも「積極的に幸せになろう」という本が出版される。

TEDのスピーカーの中にも、ミハイ・チクセントミハイ先生のように「現代における人間の幸せ」を研究する心理学者が登場する。ミハイ先生の場合、過酷な現代社会で生きる若者が、いかにしたら幸せになれるかを具体的かつ実践的に教えてくれている。まるでお坊さんのありがたい説教のように響く、とても人助けな話だ。→ TED「フロー体験」

もうお一人、現代人のための「幸福の研究」をされているのが、ハーバード大、人気教授のダン・ギルバート先生。その幸福理論とは?(むしろ、不幸理論かな...)

人間は、いまの自分よりも「もっといい自分」を想像する。たくさんの選択肢を前にして「あれがいいかこれがいいか」シミュレーションして悩む。(脳に前頭葉があるからこんな芸当ができる)しかし、理想的な結果が自然発生的に得られることなどあり得ない。だから人間は高確率で不幸になる。

ギルバート先生の理論に照らし合わせると、日本の学生たちの「就職シーズン」は最悪だ。まさに「不幸製造装置」ではないか。あれやこれや自分の将来を想像し、どれが最高なのかを思い悩む。しかもそれはなかなか実現しないので、幸福にはならない。

幸せになるために必要なのは「人工的幸福感」というまっすぐな自己肯定力。
つまり、ありのままの自分を受け入れなさい、ということかな。
うーむ、当たり前だけど難しい、あの結論に至る、か。

人工的幸福感 = Synthetic Happiness





それでは、最後に、
ギルバート先生のTED講義のハイライト部分を、
抜き書きさせていただきますね。

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ダン・ギルバート「私たちが幸せを感じる理由」パート2より

望みは限られたものならば楽しむことができます。
けれども、望みが制限なしだと、
我々は嘘をつき人を騙しものを盗み、他人を傷つけ
我々は向こう見ずで臆病になります。

私たちの願望や心配は、自らの内で作り出されるために
どちらも大げさなものとなり、
その結果何かを選んだ後も、
常に別の何かを探し求めているということです。




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