宇宙のわすれもの

スペースシャトルでの船外活動などの際に、乗組員がうっかり無くしてしまったスパナなどの工具。これらはスペースデブリ(宇宙ゴミ)となる。スペースデブリは一見すると、ふわふわと浮いて、のんびり宇宙空間を漂って、ゆっくりと宇宙の彼方に消えてゆくように思える。しかしスペースシャトルや宇宙ステーションなどは、地球を周回する高度400kmの軌道を秒速7.9lm(時速2万8440km)で飛んでいるのだ。ふわふわ浮かんだスパナのように見えるが、その実は、超スピードで飛んでいる、大変な破壊力を持った凶器なのだという。

地上400kmで地球を周回する数センチメートル以上の大きさの物体は、数十年間は落ちてこないで独自の軌道を持ち飛び続ける。乗組員がうっかり無くした工具などのほかに、寿命を終えた人工衛星や、ロケットの下段部分など、地球の周りには総重量にして4500トンものスペースデブリが存在するという。(池田圭一著「失敗の科学」p.181より抜粋)

現代文明を享受する私たちは、いろいろな意味で、便利さや快適さを手にしてきた。人類は、これからも様々な科学技術開発を推し進め、地球の周りの空間に影響を及ぼし続けるのだろう。だけど、それは決して、ひとつの文明の完成形でもなく、完全に成熟した技術体系でもないという事を、いつも意識し続けなければならないのだろう。

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