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レッド・ツェッペリンがデビューした当時は、まだまだラジオ番組の権威というものが存在したのだろう。今でこそ伝説的ロック・バンドと言われるレッド・ツェッペリンも、ラジオ番組出演のためのオーディションを受けたらしい。当時のプロデューサーによるオーディション・コメントが残されていた。なんとそれは「このバンドのやっている音楽は、時代遅れである」という評価であった。同じくオーディションを受けた、デビット・ボウイは「個性がない歌手」、Tレックスは「思い上がったクズ」という評価に終わったらしい。(12月18日 毎日新聞夕刊より)

NHKの同僚だったTディレクターから、以前これと似たような話を聞いたことがある。たしか札幌放送局でのことだが、当時無名だった、ドリーム・カムズ・トゥルーのメンバーが、NHKドラマの主題歌オーディションに応募してきたらしい。テープ審査であったが、Tディレクターは、そのブルーノートを使った斬新なメロディーに驚いたとのことだが、結果のところ、あえなく落選。

やはり、NHKのディレクターであろうが、BBCのプロデューサーであろうが、本当のスターを見いだして、未来へと送り出すなんてことは、実は至難の業ということなのだろう。だって、おそらく未来のスターとはいえ、最初はみんな、ただの田舎ものみたいな風情で現れることだろうから。人間の才能や、将来の可能性なんて、目に見えるものではないのだから。

一方で、以下のように素晴らしい話も存在する。

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名人佳話

宮本武蔵に関する逸話の一つであるが、武蔵がある日名古屋で尾州藩の槍術指南役であった田辺長常を訪ねた。その時たまたま玄関に居あわせた長常は、佇立する武蔵を見て、これはみごとと嘆じ、しばし見つめていたという。(これは、安岡正篤先生が、尾州柳生の直系である柳生巌長氏から聞かれた話である)

安岡正篤著「人間を磨く」より p.105
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