カンポ通り



冬休みにはいってから暇があるとポルトガルのある町をうろうろしている。カンポ通りという田舎道なのだが、色合いのきれいな瀟洒な外見の家が並んでいて散歩していて飽きない。散歩といっても勿論ほんとうの散歩ではない。グーグル・ストリートビューである。

iPhoneをあたらしくして記憶容量が以前の4倍になり、これまで我慢していたアプリのダウンロードができるようになった。グーグル・ストリートビューをひと味違う形で楽しめるアプリがいろいろとあって、試しているところである。今のところのお気に入りは「iMaps」というもので、ストリートビューで移動しながら、地図上のポイントを確認できる。

グーグルでスケッチポイントを探すのが目的なので「これは」と思った場所を、そこにまた来れるようにメモする機能がほしかった。これまでに何度も、素晴らしいスケッチポイントを見失ったことか。良いところが見つかって付近をうろうろしているうちに、うっかり操作を間違えると、もう二度と同じ場所には戻れなかったりするのだ。「iMaps」と「Google Map」の連携のおかげで、やっとその心配がなくなった。

ポルトガルの風景をスケッチしつつ、最近はずっと横尾忠則さんの本を読んでいる。前々からそうは思っていたのだが、改めて気づかされる天才ぶりである。やはり横尾忠則さんこそは、生まれながらの芸術家だ。こんな人はそうそういない。グラフィックデザインや画家としての才能はもちろんだけど、やはり神に選ばれた天才なのだろう。とてもじゃないが、こんな考え方や発想はできないという話がずらずらと出てくるのだ。この本を読みながら、僕はとんてもないことを思いついてしまった。


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