今日は死ぬのにもってこいの日


心の豊かさを失い文明社会の波間に漂う現代人。この本「今日は死ぬのにもってこいの日」には、現代人乾いた魂を潤す、人間情緒豊かな言葉がたくさん収められている

ニューメキシコ州のタオス・プエブロ・インディアンと長年の交流を持った、ナンシー・ウッド氏が、採録したインディアンの叡智なのだ。ひとつひとつの言葉が真珠のようにかがやいて、偉大な思想をふちどっていく。仏教思想になじんだ日本人にとって、彼らの言葉が釈迦の教えに酷似していることに、驚かされる。

以下、一節を引用させていただく。

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年月の広がりの中で、わたしは自分自身を時間で包む、
人生の様々な層で、わたしを包み込む毛布のように。
わたしは君にこうしか言えない、
わたしはどこへも行かなかったし、あらゆるところへ言ったと。
わたしはこうしか言えない、
今やわたしの旅は終わったけれど、実は始まっていないのだと。
過去のわたしと未来のわたし
それはいずれも、今のわたしの中にある、このように。

<  中略 >

わたしは鷲。
狭い世界は、わたしのやることを笑いのめす。
だが大空は、不滅についてのわたしの考えを
その胸に収めて、他に語らない。

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In the distance of my years I cover myself with time
Like a blanket which enfolds me with the layers of my life
What can I tell you except that I have gone
nowhere and everywhere?
What can I tell you except that I have not begun
my journey now that is through?
All that I ever was and am yet to be
Lies within me now this way.

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I am an Eagle.
The small world laughs at my deeds.
But the great sky keeps to itself
My thoughts of immortality.


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